


■ それは一幅の絵のよう
さて、植物がこんにちはしている様子をちょっと引いてみてみよう。

もはや穴が見えないほどに生い茂ったこんにちは植物。そして他の穴にはこんにちはが皆無。なぜその穴が気に入ったのか。

いっぽうこちらは各々の穴からこんにちは。穴ごとに顔の出しぐあいが異なるのがキュート。

こちらも単独行動派。しかもかなり堂々と茂っている。クルマに気をつけて健康に育って欲しい。

壁最下部の穴から飛び出たたくましいこんにちは植物。これまでの植物と異なり、かなり雑草感を漂わせている点が気がかりだ。刈られるか、このままひと時代を築くか。

もはや穴は植物がこんにちはするためにある、といわんばかりの生い茂り沙汰。よく見れば前ページで紹介していないタイプの壁の穴造形だ。すまん、見逃してた。

上の作品がまだ「はからずも生い茂ってしまった」という雰囲気を保っているのに対し、こちらは住民の方が積極的にこんにちは穴として利用しているさまがうかがえる。そのための上下2段構えだったか。
通風を越えた機能性を発揮する壁の穴たち。とくに一番下の例に見られるような積極的な利用法には祐天寺の奥深さを感じさせられる。いや、ほんとに。 で、こうやって引いてみると、今度は穴のコンビネーションや配置が気になってくる。これもぜひご覧いただきたい。
■ 祐天寺の穴一覧
穴単体のデザインを愛でるのも良いが、その組み合わせの妙、つまり「アナロジー」を楽しむのもアナライズの醍醐味のひとつ。なんだか次から次へと適当な用語繰り出してすまん。
まあ、どういうことか、下を見ていただきたい。
■ まず1段アナロジー

一段がまえのオーソドックスなアナロジー。こういう古風なアナロジーを「アナクロ」と呼びたい。と思いきや、ひとつだけ穴が上下逆さまになっている!なにかのおまじないだろうか。

ブロック全体をのっぺり塗って目地が見えないようにしてあるタイプ。このタイプにおける壁の穴は、縁取りされたような存在感を放つのでかねがねアナリストの間で人気がある。ほんとか。
■ 2段がまえアナロジー

ほどよい間隔で2段並べたタイプ。まんべんなく通風を確保したいという意思の表れか。

空気のよどみがち(たぶん)な下部に重点を置いたタイプ。上部の瓦風デコレーションとの対比が良い。そして「ペッ景」も見どころのひとつ。

こちらも下部に穴を配した作品。ここにも「ペッ景」が。穴付近にペットを施したくなる心理的作用でもあるのか。

こちらも前出のように壁を塗った作品。しっくいの荒々しいテクスチャと上部のデコレーションが、個性的な穴デザインとあいまって独自の作品世界を作り上げている。

一転、こちらは大胆に最上部に2段。しかも2つの種類の穴を配した贅沢なアナロジー。しかしながらこの組み合わせは評価の分かれるところだろう。

そして上部と下部に分散配置の例も。気になるのは一番下の崩れた部分。ブロックの断面を別の角度からも楽しんで欲しいというサービス精神の表れか。ほんとか。

壁の色、坂道にも負けない水平へのこだわり、穴をそういう風にアナロジーする手もあったか!とまさにコペルニクス的転回を見せる壁の穴たち。祐天寺壁の穴大賞を贈りたい。
そして3段という贅沢トッピングもみつけました!

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